ナーシングホームとは?特徴や老人ホームとの違い・費用相場・選び方を解説

ナーシングホームとは?特徴や老人ホームとの違い・費用相場・選び方を解説

ナーシングホームとは、病気やケガで自宅での生活が困難な方や医療依存度が高い方に対し、看護・介護・リハビリなどを一体的に提供する高齢者向けの住まいを指す言葉です。

 

しかし、病院のソーシャルワーカーから「ナーシングホーム」を紹介されても、老人ホームや介護施設との違い、必要な費用など、分からないことが多いと感じる方も少なくありません。

 

そこで本記事では、ナーシングホームの特徴や受けられるケア内容、入居条件など「ナーシングホームとは何か」を網羅的に解説します。

 

ナーシングホームが親に合っているかどうかを判断する手がかりが得られ、施設へ電話や資料請求をする際に確認したいことも整理しやすくなるので、ぜひ参考にしてみてください。

 

ホスピスなど、ナーシングホーム以外の施設も含めて検討したい方は、専門家に相談しながら状況を整理するのも一つの方法です。

 

CPA-Consultingでは、最適な施設選びをサポートしているため、ぜひお気軽にご相談ください。

 

\退院後の施設選びの不安を解消/

 

■独自アンケート調査

 

アンケートの実施内容 概要
調査方法 Webアンケート(クラウドワークス
対象地域 全国
調査期間 2026年5月
対象者 ご家族がナーシングホームを利用した経験がある方
調査人数 8名

 

ナーシングホームとは医療ケアと介護に対応する高齢者向けの施設

ナーシングホームとは医療ケアと介護に対応する高齢者向けの施設

 

ナーシングホームは、「住む場所」と「看護・介護」を一体で受ける前提の施設です

 

なお、「ナーシングホーム」はもともと欧米での呼称であり、日本においては法律上の明確な定義はありません。

 

そのため、多くの場合、制度上の施設名ではなく、医療・看護体制を手厚くした高齢者向け住まい(有料老人ホーム)を指して使用されています

 

本項では、ナーシングホームの概要を以下の流れで解説します。

 

 

施設を比較するときの判断軸にするため、特徴と社会的背景を先に押さえておきましょう。

 

ナーシングホームの特徴

ナーシングホームは、看護師と介護職が常駐し、食事・入浴・排泄の介助と並行して以下のような医療的ケアを提供できる点が最大の特徴です。

 

  • 点滴
  • 在宅酸素療法
  • 褥瘡(じょくそう)の処置
  • 疼痛のコントロール

 

なお、ナーシングホームには、医師が常駐しているわけではありません。

 

しかし、看護師が日常的に医療処置を行える体制が整っているため、重度の要介護認定を受けている方や寝たきりの方でも、入居を検討できる場合があります。

 

ただし、対応できる医療的ケアの範囲は施設ごとに異なります。

 

例えば、夜間の医療処置や頻回な吸引、麻薬による疼痛管理などには対応できない施設もあるため、入居前に対応範囲を確認することが重要です。

 

また、日常生活のサポートから看取りまで一貫して対応する施設であれば、症状が進行しても転居せずに暮らし続けられる可能性があります

 

ただし、すべての施設がそのような体制を備えているわけではありません。

 

入居期間に上限を設けている施設や、入居者数の状況に応じて関連施設への移動を求める施設もあります。

 

そのため、入居前の段階で「看取りまで対応可能か」「退去条件は何か」を書面で確認しておきましょう。

 

ナーシングホームが必要とされる背景

ナーシングホームが必要とされる背景として、以下4つの社会的要因が考えられます。

 

  1. 超高齢社会による死亡数の増加
  2. 核家族化・共働きといった家族形態の変化
  3. 病床不足による長期入院の難しさ
  4. 医療ニーズに対応できる介護施設の不足

 

厚生労働省の調査によると、65歳以上人口と死亡数は2040年にピークを迎える見込みです。

 

内閣府の調査では「最期を自宅で迎えたい」と望む人が約半数にのぼる一方、在宅での看取りは家族の身体的・精神的負担が大きく、希望と現実の間にギャップが生じています。

 

出典:令和5年版高齢社会白書|厚生労働省高齢者の健康に関する調査|内閣府

 

加えて、核家族化や共働きの広がりにより、家族だけで重度のケアや看取りを担える環境は縮小しています。

 

介護者が遠方に住んでいたりフルタイムで働いていたりすれば、24時間対応を在宅で続けるのは現実的ではありません。

 

病床の面でも、長期入院が難しくなった結果、退院後に以前の介護施設へ戻れず行き先を失うケースが生じています。

 

一般的な介護施設の多くは看護師が24時間常駐しておらず、経管栄養や点滴、痰の吸引といった医療的ケアに対応できないためです。

 

こうした「在宅では担いきれない」「病院には残れない」「一般施設では受け入れられない」という三重の課題の受け皿として、医療と介護を一体で提供するナーシングホームの必要性が高まっています。

 

ナーシングホームで受けられるケアの例

ナーシングホームで受けられるケアの例

 

ナーシングホームで受けられるケアの例として、以下3つを紹介します。

 

 

医療と介護の両方に対応できる点がナーシングホームの特徴ですが、施設によって対応範囲は異なるため、それぞれ確認しておきましょう。

 

医療ケアの例

医師が常駐していないナーシングホームでは、外部の訪問診療医の指示に基づき、看護師が以下のような医療ケアを行います

 

  • 点滴・注射
  • 傷や褥瘡の処置
  • 痰の吸引
  • 膀胱留置カテーテル
  • 胃ろうの管理
  • 在宅酸素療法
  • 服薬管理

 

ただし、対応可能なケアの範囲は施設ごとに異なり、主に以下の要素で決まります。

 

  • 看護師の配置時間
  • 医師や訪問診療との連携体制
  • 夜間・緊急時の対応可否

 

「医療対応/医療ケア可」と記載されていても、すべての処置を網羅しているとは限りません。

 

問い合わせ時や見学時に、親に必要なケアが対応範囲に含まれるかを具体的に確認しておきましょう。

 

介護サービスの例

ナーシングホームでは、医療処置に加えて、介護職による日常生活支援も受けられます

 

入居者の自立度や要介護度に応じて提供される主なサービスは、以下の通りです。

 

  • 食事・入浴・排泄・移乗の介助
  • 口腔ケア
  • 水分摂取の見守り
  • 認知症による徘徊や不眠への声かけ

 

施設によっては、リハビリ職員と連携した歩行訓練や関節可動域の維持など、生活動作の改善に取り組む体制も整っています。

 

ホームによっては看取り・終末期ケアも可能

ナーシングホームの中には、看護師が常駐している体制や医療機関との連携を活かして、看取りや終末期ケアに対応しているホームもあります。

 

ナーシングホームで実施されているのは、以下のような、最期まで安心して過ごせる環境づくりです。

 

  • 医療的な処置
  • 緩和ケア
  • 精神的サポート
  • ご家族の滞在や面会への配慮

 

ただし、看取りや終末期ケアへの対応範囲はホームごとに異なります。

 

24時間対応可能な看護体制や、協力医療機関との連携、スタッフの経験・研修体制などが整っていない場合は、看取りが難しい場合もあります。

 

また、下記のような細かな点も施設によって異なるため、希望するケアが受けられるか事前に確認が必要です。

 

  • 終末期における延命治療
  • 家族の立ち会い
  • 宗教的儀式への対応

 

ご本人が自分らしく最期の時を迎えるためにも、希望するケアやサポート内容に対応してもらえるかを、施設の担当者へ具体的に確認したうえで入居を検討しましょう。

また、看取りや終末期ケアにより特化した施設を選びたい場合は、ホスピスを検討するのも一つの方法です。

以下では、ホスピスで受けられるケアについて詳しく解説しているので合わせて参考にしてみてください。

【関連記事】
ホスピスとは?費用・条件・施設形態ごとの違いまでわかりやすく解説

 

ナーシングホームの入居条件と対象者

本項では、ナーシングホームの入居条件や対象者を、以下の流れで解説します。

 

 

なお、ナーシングホームの入居条件は、施設の運営方針によって異なります

 

本項を参考に、現在受けている医療処置の内容や介護度を事前に整理してから問い合わせるのがおすすめです。

 

入居条件

ナーシングホームの入居条件は、大きく以下の2点です。

 

  • 介護付き施設の場合、要介護・要支援認定を受けていること
  • 継続的な医療的ケアが必要であること

 

住宅型の場合は認定がなくても入居できる施設がある一方、介護つきの場合は要支援もしくは要介護認定が必須となります。

 

医療依存度が高い、中度〜重度(要介護3〜5)の要介護者を主な対象とする施設が多い傾向にあります。

 

ナーシングホームへの入居を検討する際は、要介護認定を取得してから、ご本人に必要な医療処置の内容を一覧にしておくと、施設側との話がスムーズに進みます。

 

入居の対象になりやすい人

ナーシングホームの入居対象になりやすいのは、以下に該当する方です。

 

  • 厚生労働大臣が定める疾病等に該当
  • 特定の医療処置が日常的に必要
  • 退院後の生活や在宅療養に不安がある
  • 重度の障がいがある
  • 他の施設で入居を断られた
  • 精神疾患や認知症がある

 

「厚生労働大臣が定める疾病等」には、以下のような難病や重度疾患が含まれます。

 

  • 末期の悪性腫瘍
  • 多発性硬化症
  • 重症筋無力症
  • スモン
  • 筋萎縮性側索硬化症
  • 脊髄小脳変性症
  • ハンチントン病
  • 進行性筋ジストロフィー症
  • 一部のパーキンソン病関連疾患
  • 一部の多系統萎縮症
  • プリオン病
  • 亜急性硬化性全脳炎
  • ライソゾーム病
  • 副腎白質ジストロフィー
  • 脊髄性筋萎縮症
  • 球脊髄性筋萎縮症
  • 慢性炎症性脱髄性多発神経炎
  • 後天性免疫不全症候群
  • 頚髄損傷
  • 人工呼吸器を使用している状態

 

出典:特掲診療料の施設基準等(平成20年3月5日厚生労働省告示第63号)|厚生労働省

 

これらの疾患は医療依存度が高く、在宅や一般施設では対応しきれないケースが多いため、看護師が常駐するナーシングホームの受け入れ対象となりやすい傾向にあります。

 

入居が難しい場合がある人

一方、以下に該当する場合は、ナーシングホームへの入居が難しくなる可能性があります。

 

  • 要介護認定を受けていない人
    ※介護つき施設の場合
  • 医師による常時の医学的管理や高度な直接治療が必要な状態の人
  • 検討している施設の看護体制では対応できない処置がある人

 

ナーシングホームでは、要支援・要介護認定を受けていない段階では申込自体ができません

 

また、人工呼吸器の常時管理や高度な外科的処置など、施設の看護体制では対応しきれない医療行為が必要な場合は、病院や専門施設のほうが適切です。

 

「医療的ケアが必要=ナーシングホームに入れる」とは限らないため「必要な医療的ケアが施設が対応可能な処置の範囲内に収まるかどうか」が入居可否の分かれ目となります。

 

ナーシングホームへの入居を検討する際は、事前に必要なケア内容を一覧にし、対応可能な処置の範囲内に収まるかどうかを、希望する施設へ個別に確認しましょう。

 

入居可否は病名だけでなく医療ケアの内容で判断される

入居の可否は、病名だけで一律に決まるわけではありません。

 

たとえば同じ「がん」であっても、服薬管理と経過観察が中心の方と、24時間の疼痛管理が必要な方とでは、求められる看護体制がまったく異なるためです。

 

施設側は病名ではなく、以下のような要素を総合して受け入れの可否を判断しています。

 

  • 現在の身体状態
  • 必要な医療処置の種類と頻度
  • 介護度
  • 認知症の有無と程度
  • 夜間対応の必要性

 

施設へ問い合わせる際は、病名だけでなく「どの処置を・1日何回・誰が行っているか」まで伝えると、受け入れ可否について、より正確な回答を得られます。

 

ナーシングホームが向いている人・向いていない人

本項では、以下の観点から、ナーシングホームに向いている人・向いていない人の特徴を整理します。

 

 

医療依存度だけでなく、費用や生活環境がご本人の希望に合っているかも含めて、確認していきましょう。

 

向いている可能性がある人の特徴

ナーシングホームが向いている可能性があるのは、退院後も日常的に医療処置や看護が必要で、在宅介護の継続に不安がある方です。

 

看護師が常駐するナーシングホームであれば、以下のような処置を受けながら生活を続けられます。

 

  • 胃ろう管理
  • たん吸引
  • 在宅酸素療法
  • 点滴管理
  • 終末期の緩和ケア

 

在宅でこれらの処置を行う場合、家族には機器管理や訪問看護との調整、急変時の対応といった負担がのしかかりがちです。

 

しかし、医療スタッフが常駐しているナーシングホームであれば、日々の状態確認や処置の判断を任せられるため、家族の負担を分散できます。

 

特に以下のような状況下の家族にとって、ナーシングホームへの入居は現実的な選択肢の一つです。

 

  • 仕事や育児と介護を両立している
  • 親と離れた遠方に住んでいる
  • 同居していても身体的・精神的な消耗が大きい

 

このように、医療依存度が高く、家族だけで介護を抱え続けるのが難しい場合は、ナーシングホームが有力な候補になります。

 

向いていない可能性がある人の特徴

一方、以下に当てはまる場合は、ナーシングホームが向いていない可能性があります。

 

  • 医療依存度が低く、見守りやレクリエーション中心の支援を求めている
  • 月額費用を抑えたい、または長期入居の費用計画が立てにくい
  • 生活の自由度や居住環境を優先したい

 

ナーシングホームは医療体制が手厚い分、月額費用が高くなりやすい傾向があります。

 

加えて、医療ケアを優先する運営方針の施設では、外出や面会の自由度・居室の広さなどが、ご本人の希望と合わないケースも少なくありません。

 

そのため、希望する暮らし方や必要なケアの内容によっては、以下のような施設も含めて検討するとよいでしょう。

 

  • ホスピス
    • 終末期を自分らしく過ごしたい方
    • 看取り・緩和ケアに特化した支援を受けたい方
  • グループホームや住宅型有料老人ホーム
    • 医療処置の頻度が低い方
    • 日常生活の支援や見守りを中心に受けたい方

 

ホスピスもあわせて検討したい方は、ぜひお気軽にCPA-Consultingへご相談ください。

 

\終末期を自分らしく過ごす選択肢/

 

▼ホスピスの住環境やケアについて詳しく知りたい方はこちら
ホスピス型住宅とは?特徴・デメリットや急増する背景についても解説

 

ナーシングホームと他の施設との違い

ナーシングホームと他の施設との違い

 

本項では、老人ホームをはじめとする以下の施設とナーシングホームの違いを整理したうえで、施設選びに迷った際の判断軸を紹介します。

 

 

それぞれの違いを把握し、ご本人の状態に合った施設選びの参考にしてみてください。

 

有料老人ホームとの違い

有料老人ホームは、介護や生活支援、健康管理などを提供する民間運営の居住型施設です。

 

ナーシングホームとの主な違いは、以下のとおりです。

 

施設名 特徴
ナーシングホーム ・看護師が24時間常駐
・高度な医療的ケアが必要な方や重度の障がいがある方も入居可能
・看取りまで対応
・基本的には一度入居したら転居不要(終身利用)を掲げる施設がほとんど
一般的な有料老人ホーム ・日常生活の介護や健康管理が中心
・看護師が不在、または日中のみの配置であることが多い
・高度な医療的ケアが必要になると入院や他施設への転居を求められる可能性あり

 

ナーシングホームと有料老人ホームの最大の違いは、「医療体制の充実度」です。

 

一般的な有料老人ホームは、日常生活の介護や健康管理を中心に提供する施設です。

 

そのため、高度な医療的ケアが日常的に必要になると対応しきれず、入院や他施設への転居を求められる可能性があります。

 

一方、ナーシングホームは看護体制が手厚く、医療依存度が高い方や、今後の病状悪化が予想される方でも入居を検討しやすい施設です。

 

ただし、ナーシングホームのなかにも、入居期間に定めを設けている施設があります。

 

すべての施設が一度入居すれば転居不要とは限らないため、契約前には入居期間の定めや退去条件を必ず確認しておきましょう。

 

グループホームとの違い

グループホームは、認知症の高齢者が5〜9人程度の少人数で共同生活を送る施設です。

 

ナーシングホームとは、「入居対象者の状態」と「医療ニーズへの対応力」が異なります。

 

施設名 対象者 医療ニーズへの対応
ナーシングホーム ・認知症の人
・医療依存度の高い人
・寝たきりの人
・がん末期の人など
幅広い医療ニーズに対応
グループホーム 認知症の人 限定的

 

グループホームは認知症ケアに特化しており、家庭的な雰囲気の中で生活できる施設です。

 

一方で、医療依存度が高い方や寝たきりの方、がん末期で緩和ケアが必要な方への対応は難しい傾向があります。

 

認知症があっても医療処置がほとんど不要で、見守りや日常生活の支援を中心に受けたい場合は、グループホームが向いているでしょう。

 

一方、認知症ケアに加えて、点滴や吸引などの医療的ケアも必要な場合は、ナーシングホームが有力な選択肢となります。

 

ホスピスとの違い

ホスピスは、緩和ケアと看取りを主目的とした施設です。

 

在宅や外来での療養継続が難しくなった段階で候補に上がり、ナーシングホームとは、想定する入居期間と医療の目的が異なります

 

施設名 特徴
ナーシングホーム 終末期ケアや看取りだけでなく、病状が安定している方の長期的な「生活の場」としても機能する
ホスピス 終末期の方に向けて、身体的・精神的な痛みを和らげる「緩和ケア」を提供し、穏やかな最期を支える

 

ホスピスは、余命が限られた方の痛みや苦痛を和らげることに重点を置いており、がん末期などで緩和ケアを最優先にしたい場合に適しています。

 

一方、医療処置は必要でも病状が比較的安定しており、長期的な住まいを確保したい場合はナーシングホームが有力な選択肢です。

 

ナーシングホームの中にも看取りに対応している施設はありますが、医療ケアを優先する運営方針のため、面会頻度や生活上の自由度に制限がある場合もあります。

 

その点、ホスピスは看取りや緩和ケアに特化しており、ご本人の希望に応じて嗜好品を楽しめるなど、自分らしい最期を迎えるためのサポートを受けやすい点が特徴です。

 

そのため、終末期を自分らしく穏やかに過ごしたい方や、看取り・緩和ケアに特化した支援を受けたい方は、ホスピスも視野に入れて検討するとよいでしょう。

 

近年はナーシングホームが「ホスピス型住宅」として運営されるケースもあり、呼称が混用されることも少なくありません。

 

名称だけで判断せず、受け入れ対象・医療体制・看取りへの対応範囲に加え、面会や生活上の自由度、ご本人の希望にどこまで対応できるかも施設ごとに確認しましょう。

 

ホスピスもあわせて検討したい方は、お気軽にCPA-Consultingへご相談ください。

 

\施設選びへの不安をプロに相談/

 

介護医療院との違い

介護医療院は、2017年の介護保険法改正により創設された、要介護高齢者の長期療養・生活を目的とする施設です。

 

ナーシングホームとの違いは、「生活の場か、医療機関か」という入居者から見た位置づけにあります。

 

施設名 特徴
ナーシングホーム ・「生活の場」としての性質が強い
・医師は常駐していないことが多い
・対応可能な医療範囲や緊急時の体制には限界がある
・外出や面会、日課などの自由度は比較的高い傾向がある
介護医療院 ・医師や薬剤師が配置されている
・長期療養やリハビリを必要とする要介護者に対し、医療管理と介護を一体的に提供する
・生活の自由度に制約が生じる場合がある

 

ナーシングホームは介護施設に分類されるため、医師が常駐していない施設が多く、対応可能な医療処置や緊急時の体制には限界があります

 

一方で、「生活の場」としての性質が強いため、外出や面会、日課などの自由度は比較的高い傾向があります。

 

介護医療院は医療施設に分類され、医師や薬剤師が配置されているため、より高度な医療管理に対応しやすい点が特徴です。

 

ただし、医療管理を重視する分、生活面の自由度に制約が生じる場合もあります。

 

どの施設を選ぶべきか迷ったときの判断軸

各施設の違いを把握しても、ご本人の状態が複数の施設にまたがるケースでは判断が難しくなりがちです。

 

迷った際は、以下の判断軸で優先順位を整理しましょう

 

施設・住まいの種類 向いているケース
ナーシングホーム 医療処置や看護師による日常的な管理が必要な場合
グループホーム 認知症の進行により、少人数での生活支援が必要な場合
介護医療院 長期的な療養や医学的管理が必要な場合
ホスピス がん末期などで、緩和ケアや看取りを重視したい場合

 

判断軸に沿って整理しても候補を絞りきれない場合は、病院の医療ソーシャルワーカーや市区町村の窓口、地域包括支援センターなどに相談するのも一つの方法です。

 

また、終末期のケアに特化した施設を検討している場合は、専門家のサポートを活用することで、ご本人の病状や希望、ご家族の状況に合った選択肢を整理しやすくなります。

 

CPA-Consultingでは、ご本人の病状や希望、ご家族の状況を踏まえ、条件に合うホスピス選びをサポートしています

 

より、終末期のケアに特化した施設をご検討の方は、お気軽にご相談ください。

 

\本人らしい最期を支える施設選び/

 

ナーシングホームの費用相場

ナーシングホームに入居する際に必要な費用相場を、以下の観点に分けて解説します。

 

 

ナーシングホームを選ぶ際は、「固定費+医療費+日用品費」など、トータルでかかる費用を確認することが大切です。

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

月額費用の目安

ナーシングホームの月額費用は施設によって大きく異なり、10万〜45万円程度と幅があります

 

中心となる目安は10万円〜15万円程度です。

 

月額費用が10万〜15万円程度の場合、内訳はおおむね以下のようになります。

 

項目 費用の目安
家賃 0〜20万円
管理費 2〜13万円
食費 2〜13万円
水道光熱費 0〜1万円

 

ただし、施設の立地や設備、医療・看護体制の充実度によっては、上記よりも高額になるナーシングホームもあります。

 

初期費用の目安

ナーシングホームでは、月額費用とは別に、入居時に「入居費用」や「入居一時金」といった名目で初期費用が必要になる場合があります。

 

初期費用の目安は、一般的には数十万円程度ですが、近年は「入居一時金0円」で利用できる施設も増えています。

 

一方で、高級施設や都市部の施設では、初期費用が数百万円〜数千万円にのぼるケースもあります。

 

施設の方針や立地、設備のグレードによって初期費用は全く異なるため、ご予算に合わせて施設を比較検討することが大切です。

 

追加費用として確認したい項目

ナーシングホームでは、月額費用とは別に、追加費用として月2万〜5万円程度が必要になる場合があります。

 

おおよその内訳は、以下のとおりです。

 

費用項目 目安・金額
おむつ代 1万円〜3万円程度
医療材料費 4万円程度
訪問診療費 1割負担:2,000円〜8,000円程度
3割負担:6,000円〜24,000円程度
薬代 実費+管理料
洗濯代 5,000円~8,000円程度
リネン代 2,500円程度
消耗品代 実費
介護サービス費 0〜10万円
医療保険の看取り期加算 1割負担で6,500円〜9,500円程度
介護保険の看取り期加算 1万円〜2.2万円

 

施設によっては、日用品・リネン・洗濯・おむつ代などをまとめて「月2万円前後」としている場合もあります。

 

ただし、医療材料費や訪問診療費、薬代、介護サービス費などは、ご本人の状態や必要なケアの内容によって大きく変動します。

 

見学や契約前には、月額費用に含まれるものと別途発生するものを必ず確認しておきましょう。

 

介護保険・医療保険が使える費用・使えない費用

ナーシングホームでは、下表のように、介護保険・医療保険が適用される費用と、適用されない費用があります。

 

区分 費用内容
保険が適用される費用 ・介護保険:施設内の食事介助や入浴介助などの介護サービス費
・医療保険:訪問看護などの医療的ケア
保険が適用されない費用 ・生活固定費:家賃、管理費、食費、水道光熱費 
・実費負担分:おむつ代、理美容代、クリーニング代などの消耗品・サービス費

 

ナーシングホームの月額費用を確認する際は、家賃や管理費などの「固定費」に加えて、「保険適用分の自己負担額」と「消耗品費などの実費」を含めた総額を把握することが大切です。

 

なお、高額療養費制度や高額医療・高額介護合算療養費制度を活用することで、負担を軽減できる場合があります。

 

ナーシングホームのメリットとデメリット

ここでは、ナーシングホームを在宅介護と比較したときの利点と、入居前に確認しておきたい注意点を解説します。

 

 

メリットとデメリットの両方を把握しておくことで、親に合う施設を探すべきか、在宅介護を続けるべきかを判断する材料になります。

 

メリット|在宅介護の不安を軽減できる

ナーシングホームのメリットは、以下の通りです。

 

  • 24時間の看護・介護体制を備えた施設を選べる
  • 高度な医療的ケアにも対応している
  • 原則として、終身利用と看取りに対応している
  • 生活の場としての自由度が高い
  • 看護師と介護士が施設内で連携して対応している
  • 他の施設で受け入れが難しい状態でも相談できる場合がある

 

特に大きなメリットは、医療的ケアを受けながら生活できるため、在宅介護に伴う家族の不安や負担を軽減しやすい点です。

 

要介護度が高い親を自宅で支える場合、食事・排泄・移乗の介助や見守りが長時間に及び、家族だけで介護を抱え込みやすくなります。

 

厚生労働省の調査では、要介護3以上の同居者を介護している時間は「ほとんど終日」が最多でした。

 

一方、要介護1・2の同居者では「必要なときに手をかす程度」が最多で、要介護度が高くなるほど介護時間が長くなる傾向が読み取れます。

 

要介護度別 介護時間

出典:2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

 

ナーシングホームでは、看護師や介護士が日常的な介護や医療的ケアに関わるため、家族が担っていた介助やケアの調整を施設側に任せやすくなります。

 

その結果、家族の身体的・精神的な負担が軽減され、ご本人と落ち着いて向き合う時間を持ちやすくなるでしょう。

 

デメリット|費用が高額になりがちで、施設によって体制が異なる

ナーシングホームのデメリットは、主に以下のような点です。

 

  • 費用が比較的高額になる
  • 医師が常駐していない
  • 施設による体制の差が大きい
  • 介護施設よりも緊張感を覚える場合がある
  • リハビリ体制にはばらつきがある
  • 常に医師による医学的管理が必要なケースには対応しきれないことがある

 

これらのデメリットが生じる背景には、ナーシングホームに法律上の明確な定義や施設基準がなく、施設ごとに運営方針や体制が異なることがあります。

 

また、看護師の配置時間や医師との連携体制、対応できる医療処置の範囲も施設によって異なります

 

そのため、十分に確認しないまま入居先を選ぶと、必要な医療的ケアを受けられなかったり、想定より費用負担が大きくなったりする可能性があります。

 

ナーシングホームの選び方|入居前に押さえておきたいポイント

ナーシングホームを選ぶ際は、パンフレットの情報だけで判断せず、実際に見学して現場の様子を確かめることが大切です。

 

実際にご家族がナーシングホームを利用された方からも、入居前の施設見学を勧める以下のような声が寄せられています。

 

口コミ
パンフレットだけでは分からない部分が多いので、可能であれば複数の施設を見学し、スタッフの雰囲気や医療体制を直接確認することをおすすめします。
パンフレット上の数字だけでなく、看護師さんの表情や現場の清潔感を確認し、家族が納得できるまで質問を重ねて、後悔のない計画を立ててください。
※独自アンケート調査結果

 

ここからは、ナーシングホームを選ぶ際に押さえておきたいポイントについて解説していきます。

 

 

ご本人もご家族も納得できるナーシングホームを選ぶために、それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

 

病状や必要な医療ケアに対応できるか

ナーシングホームを選ぶ際にまず確認すべきは、病状や必要な医療処置に施設が対応できるかどうかです。

 

ナーシングホームには法律上の明確な定義や施設基準がなく、提供できる医療処置の範囲は施設ごとに大きく異なります。

 

同じ病名であっても処置の内容や頻度によって対応可否が変わるため、以下の点を施設へ直接確認しましょう。

 

  • 現在必要な処置を24時間体制で受けられるか
  • 外部の訪問診療や近隣病院との連携で対応できない処置を補えるか
  • 入居後も通院が必要になるか

 

あわせて、現在受けている医療ケアの内容を一覧にして伝えると、ナーシングホームで対応可能かどうかを具体的に確認しやすくなります。

 

緊急時の対応体制が整っているか

夜間や容体急変時といった緊急時の対応体制も、入居前に把握しておくべきポイントです。

 

ナーシングホームでは医師が常駐していないケースが多く、緊急時の対応力は看護師の配置体制・協力医療機関との連携・夜間当直の有無で決まります。

 

実際にナーシングホームを利用した方からも、以下のような声が寄せられています。

 

口コミ
ナーシングホームは施設によって医療対応や看護体制にかなり差があるため、「どこまで対応可能か」を具体的に確認することが大切だと思います。
特に夜間対応、人員配置、追加費用の有無は事前に細かく聞いておくと安心です。
※独自アンケート調査結果

 

上記の声にもあるように、緊急時の対応体制については、以下の項目を確認しておきましょう。

 

  • 看護師の配置
  • 夜間・休日の当直者の職種
  • 協力医療機関の医師による訪問診療の頻度
  • 緊急時の搬送・指示系統
  • 救急搬送の受入病院名

 

緊急時の連絡フローや対応方針を事前に確認しておくことで、入居後のトラブルや不安を防ぎやすくなります。

 

月額費用(固定費)に何が含まれているか、内訳の把握が不可欠

ナーシングホームを選ぶ際は、月額費用(固定費)に何が含まれ、何が別途請求になるのかも把握しておきましょう。

 

実際にナーシングホームを利用した方からも、以下のような声が寄せられています。

 

口コミ
月額費用以外に、おむつ代・医療材料費・訪問診療の費用が毎月1〜2万円ほど追加でかかりました。
入居前は月額費用だけを想定していたため、追加費用の多さに少し驚きました。
費用は兄弟で分担し、介護保険や高額療養費制度も活用しましたが、それでも負担は小さくありませんでした。
※独自アンケート調査結果
口コミ
月額費用以外に、おむつ代や訪問診療費、薬代などが毎月追加でかかりました。
最初は月20万円程度を想定していましたが、実際は追加費用込みで25万円近くになる月もありました。
※独自アンケート調査結果
口コミ
月額費用の他に、医療保険・介護保険の自己負担分や、おむつ代、リネン代などで月5〜6万円の追加出費があり、当初の想定を上回りました。
費用は父の年金と貯蓄で賄っていますが、看取り加算などの一時的な出費も考慮しておく必要があります。
※独自アンケート調査結果

 

上記の体験談を踏まえると、月額費用以外で発生しやすい追加費用には、以下のようなものがあります。

 

  • おむつ代
  • 医療材料費
  • 訪問診療費
  • 洗濯代
  • リネン代
  • 看取り期の加算

 

見学や契約前には、「月額費用に含まれるもの」と「別途請求されるもの」を分けて確認しましょう。

 

あわせて、「固定費+追加費用」の総額を算出し、年金や貯蓄で長期的に賄えるかを試算しておくと安心です。

 

生活環境が本人に向いているか

ナーシングホームが毎日過ごす場所として無理がない場所かどうかは、パンフレットでは判断しきれません。

 

見学時には、以下のポイントを確認し、生活環境が本人に合っているかを見極めましょう。

 

  • 居室の広さ
  • 窓の向きや明るさ
  • 空調
  • バリアフリー構造
  • 車椅子での移動のしやすさ
  • 入居者の表情
  • スタッフの関わり方
  • 掃除が行き届いているか

 

設備面だけでなく、におい・音・照明の明るさといった五感で得られる印象も、入居後の快適さに直結します。

 

ご本人が付き添いで歩ける場合は、共用廊下を実際に往復してもらい、段差や手すりの位置が体に合うかも確認しておくとよいでしょう。

 

面会や看取り対応の方針が家族と合っているか

面会や看取り対応の方針が家族の希望と合っているかも、入居前に確認すべきポイントです。

 

国立がん研究センターの調査では、遺族から見て、死亡前1ヵ月間の療養生活を「望んだ場所で過ごせた」という割合は、2021年よりも2024年のほうが増加しています。
出典:令和5年度 遺族調査結果概要|国立がん研究センターがん対策研究所

 

この結果から、家族が本人の意向を確認したうえで、最期を迎える場所や入居施設を選ぶケースが増えている可能性がうかがえます。

 

ただし、希望どおりの最期を実現できるかどうかは、施設の方針によって異なります

 

特に以下の項目は、施設ごとに差が出やすいため、事前に確認しておきましょう。

 

  • 終身利用の可否
  • 延命治療の考え方
  • 状態悪化時の転院条件
  • 面会時間の制限
  • 看取り時の家族の付き添い可否
  • 宗教儀式への対応

 

見学や面談の場では、これらを踏まえて「希望する看取りの形」を具体的に伝え、施設側の方針とすり合わせておくことが大切です。

 

なお、ナーシングホームでも看取りに対応している施設はありますが、医療ケアを優先する運営方針のため、面会や生活上の自由度に制限がある場合もあります。

 

そのため、終末期におけるケアの内容や面会の自由度を重視したい方は、ホスピスも選択肢に入れて検討することをおすすめします。

 

CPA-Consultingでは、ご本人の病状や必要な医療ケア・生活状況・ご家族の希望を踏まえて、条件に合う候補施設を提案しています

 

ホスピスもあわせて候補に入れたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

\面会や看取りの希望に合う施設選びをサポート/

 

ナーシングホームへ入居するまでの流れ【7ステップで解説】

ナーシングホームへ入居するまでの流れは、基本的に以下の7ステップです。

 

 

施設や用語が異なっても、基本的な入居までの流れは変わりません。

 

各ステップで何をすべきかを把握し、家族間で役割分担しながら効率良く進めていきましょう。

 

1.本人の状態と必要な医療ケアを確認する

本人の状態と必要な医療ケアを具体的に整理しておくことが、対応可能な施設を効率よく絞り込む第一歩です。

 

施設ごとに受け入れ可能な医療処置の範囲が異なるため、曖昧な伝え方では施設側が受け入れ可否を判断できません。

 

そこで、家族側から、たん吸引・胃ろう・人工呼吸器の使用など、日常的に必要な処置を具体的に伝えると、対応可否について正確な回答を得られます。

 

家族だけでなく担当医やケアマネジャーにも相談し、施設生活で必要なケアやサポート内容を整理しておきましょう。

 

2.入居時期・費用・希望条件を整理する

本人の状態だけでなく、入居時期・費用・希望条件も事前に整理しておくことが欠かせません。

 

退院期限がある場合や在宅介護の負担が限界に近い場合は、施設探しに使える時間が限られるためです。

 

施設によって費用やサービス内容が大きく異なる以上、予算と条件を決めずに動くと候補を絞り込めず時間だけが過ぎてしまいます。

 

ナーシングホームを検討する際は、以下の3点について家族間で話し合い、認識を合わせておきましょう

 

項目 確認する内容
入居時期の目安 退院期限や現在の介護状況を踏まえ、いつまでに入居したいか
予算の上限 月額費用と入居一時金を含め、無理なく支払える範囲か
譲れない条件の優先順位 立地・看取り対応・リハビリの有無など、重視する条件の順番

 

これらを整理しておけば、次のステップである問い合わせ・資料請求が効率良く進みます。

 

3.施設へ問い合わせ・資料請求を実施する

条件を整理したら、候補となる施設を探して問い合わせや資料請求を行います

 

ナーシングホームは施設数が多く、自力で条件に合う施設を探すのは容易ではありません。

 

あわせて、地域包括支援センターへ相談したり、厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」を活用したりするのもおすすめです。

 

気になる施設が見つかったらパンフレットを請求し、以下の項目を確認しておきましょう

 

  • 医療体制
  • 人員配置
  • 費用の内訳
  • 追加料金の有無
  • 状態が変化した際の対応
  • 看取りの方針
  • 居室の形態
  • 生活支援サービス
  • 退去条件

 

これらを事前に把握しておくと、施設見学時に踏み込んだ質問がしやすくなります。

 

4.施設見学で生活環境を確認する

資料で候補を絞ったら、実際に施設見学を行い、パンフレットでは見えない生活環境を確かめましょう。

 

見学時には、以下のポイントをチェックすることがおすすめです。

 

項目 チェックポイント
居室 ・個室か相部屋か
・清潔感
・私物の持ち込み可否
・居室トイレ・洗面の広さ
共用部 ・施設の雰囲気
・清掃状況
・バリアフリー設備
医療体制 ・必要な医療処置への対応
・提携医による訪問診療の頻度・相談体制
・看取り・ターミナルケアの実績
・状態悪化時の入居継続可否
ケアの手厚さ ・看護師の常駐体制
・スタッフの対応
・夜間の人員配置
緊急時対応 ・医師への連絡手順
・緊急搬送のフローと役割分担
生活動線 ・居室から共用部への動線
・廊下幅
・段差

 

共用部では、施設全体に緊張感があるのか、穏やかな雰囲気があるのかを見ておくことが大切です。

 

手すりの設置や段差の有無など、バリアフリー設備が生活動線に沿って整っているかもチェックすべきポイントです。

 

看護・介護の配置では、看護師が24時間365日常駐しているか、夜間はオンコール対応を確認することをおすすめします。
※看護師や医師が現場に常駐せず、緊急時などに電話連絡で呼び出されて対応する体制

 

また、スタッフがケアに追われていないか、入居者への言葉遣いや表情が穏やかかも、ケアの質にかかわるポイントです。

 

緊急時対応については、夜間や急変時に誰が判断し、どの医療機関へ連絡・搬送するのかを確認しておきましょう。

 

5.見学後に費用や医療体制を比較する

複数施設を見学すると、施設ごとの情報が混ざりやすくなります。

 

そのため、見学後は以下のポイントを基準に情報をまとめた比較表を作ることをおすすめします。

 

  • 追加費用を含む、提示された費用総額
  • 費用内訳の透明性
  • 症状が進行した場合の転居の要不要
  • 医師による訪問診療や往診の体制
  • 在宅時との処置レベルの違い
  • 面会の自由度
  • 看取りの方針

 

一覧にまとめると各施設の違いが一目で分かり、ご本人と家族それぞれの優先順位に沿って候補を絞り込めます。

 

6.入居申込・面談・審査を受ける

入居を希望するナーシングホームの候補を絞ったら、申込書を提出します。

 

申込と並行して、主治医に「診療情報提供書(診断書)」の作成を依頼し、施設へ提出しましょう。

 

書類提出後は、本人や家族と施設スタッフとの面談に進みます。

 

面談は以下の内容を詳しく話し合い、入居後の生活イメージをすり合わせる場となります。

 

  • 入居後に必要なケア
  • 日々の過ごし方
  • 注意すべき点

 

施設側は提出書類と面談内容をもとに審査を行い、安全に医療的ケアや介護を提供できると判断した段階で、入居が決定する流れです。

 

7.契約後に入居準備を進める

入居が決定したら、契約の締結と入居準備に入ります。

 

契約書には必ず目を通し、退去時のルールや返金規定を把握してから署名しましょう。

 

内容を十分に理解しないまま締結すると、退去時の費用負担や返金をめぐるトラブルにつながりかねません。

 

あわせて、以前の病院やケアマネジャーと連携し、施設へ医療情報がスムーズに引き継がれるよう手配しておきます。

 

生活面では、施設で決められた必需品に加え、本人が使い慣れた家具や思い出の品など、新たな環境になじみやすくなる物も揃えておくと安心です。

 

ナーシングホーム選びで迷ったら専門家に相談するのも選択肢

ナーシングホームは、施設ごとに受け入れ条件や医療ケアの対応範囲、看護体制、費用、看取り方針が大きく異なります。

 

ご家族が短期間で複数の施設に問い合わせ、医療体制や費用・生活環境まで正確に確認するのは容易ではありません

 

病院の退院期限が迫っている場合は焦って判断してしまうこともあるため、客観的に比較できる専門家のサポートを活用するのも一つの方法です。

 

なかでも、終末期においてご本人の希望をできるだけ叶えたい方や、看取り・緩和ケアに特化した支援を受けたい方は、ホスピスが適している可能性があります。

 

CPA-Consultingでは、ご本人の病状や必要な医療ケア、費用面の条件を整理したうえで、ホスピス型施設などの施設選びをサポートしています。

 

「まずは条件に合う施設があるか知りたい」という段階でもご相談いただけるため、比較の土台を作る手段として、ぜひお気軽にご活用ください。

 

\終末期の希望に合う施設選びをサポート/

 

ナーシングホームに関するよくある質問と回答


ナーシングホームについて、よくある質問とその回答をまとめました

 


ナーシングホームに関する疑問を解消し、施設選びの参考にしてください。

 

ナーシングホームと老人ホームの違いは何ですか?

ナーシングホームと老人ホームの最大の違いは、「看護師が常駐し、医師や看護師と連携した医療体制が整っていること」です。

 

老人ホームは主に日常生活の介護や健康管理が中心であるのに対し、ナーシングホームは医療的ケアが必要な人が対象です。

 

老人ホームでは対応が難しい医療的ケアも、ナーシングホームでは受けられる可能性が高くなります。

 

ナーシングホームの月額費用はいくらですか?

ナーシングホームの月額費用の目安は、10万円〜45万円程度と幅広く、施設やサービス内容によって異なります

 

医療体制により費用は大きく変わるため、月額費用だけでなく、追加費用の内訳も含めて確認することが重要です。

 

なお、高額療養費制度などを活用すると、負担を軽減できる場合があります。

 

ナーシングホームに入居できる病名は何ですか?

ナーシングホームに入居できる病名は、以下のように分類されます。

 

分類 具体例
厚生労働大臣が定める疾患等 ・末期の悪性腫瘍
・進行性筋ジストロフィー症
・頚髄損傷
・人工呼吸器を使用している状態
難病・重度障がい 重度の障がいがあり、医療的ケアが必要な人
精神疾患 精神疾患があり、医療的な管理が必要な人

 

ただし、入居できるかどうかは病名だけで決まるわけではなく、必要な医療ケアの内容や頻度によって判断されます。

 

そのほか、認知症がある方・人工呼吸器を使用している方・寝たきりの方など、医療的な管理が必要な幅広い状態に対応できる施設もあります。

 

ナーシングホームに入る条件は何ですか?

施設によって異なりますが、一般的には以下の項目が目安となります。

 

  • 日常的に看護師による医療的ケアが必要
  • 退院後などで医療的な不安から自宅での生活が困難
  • 家族による介護・看取りが難しい状況

 

日本ではナーシングホームの法的な定義がないため、一律で定められた施設基準はありません。

 

最終的には、主治医が発行する診療情報提供書や面談内容などをもとに、施設側が「安全にケアを提供できるか」を個別に審査して決定します。

 

ナーシングホームとはどんな施設か理解し、ご本人に合う施設選びを

ナーシングホームは、医療ケアと介護の両方に対応できる高齢者向けの住まいであり、退院後の生活や在宅介護の継続が難しくなった場合の選択肢です。

 

施設ごとに受け入れ条件・医療体制・費用構造が異なるため、ナーシングホーム選びでは以下の観点が欠かせません。

 

  • 親の病状や必要な医療ケアに合う施設を選択する
  • 月額費用だけでなく、追加費用まで含めた総額を確認する
  • 見学や面談を通じて、医療体制や看取り方針の実態を把握する

 

条件に合わない施設を選んでしまうと、必要な医療ケアが受けられなかったり、想定外の費用が発生したりする可能性があります。

 

また、終末期において、ご本人の希望をできるだけ叶えながら穏やかに過ごしたい場合は、ナーシングホームだけでなくホスピスも選択肢に入れるとよいでしょう

 

ホスピスは、看取りや緩和ケアに特化した支援を受けやすく、自分らしい最期を迎えたい方に適した施設です。

 

CPA-Consultingでは、希望条件をヒアリングし、ホスピス型施設を含む候補をご提案いたします

 

「まずは条件に合う施設があるか知りたい」という段階でもご相談いただけるため、比較の土台を作る手段として、ぜひお気軽にご活用ください。

 

\終末期ケアに特化した施設選びをサポート/