ホスピス、満足度ランキング(当社調べ)Part2・コスパ力(終の棲家として安心安全に過ごせるか?)

ホスピス、満足度ランキング(当社調べ)Part2・コスパ力(終の棲家として安心安全に過ごせるか?)

CPA-Consultingで実施しているホスピス満足度ランキングPart2は、実際、利用する立場で最も気になるお値段、コストパフォーマンス力です。ホスピス業界で最有力の事業者であるAV社のスケールに関与したメンバーを中心に、ホスピス化コンサルティング事業を実施しており、当社のコンサルタントが中心になり、ホスピス事業者の満足度ランキングを実施しています。こちらは同じ医療従事者としての満足度ランキングで、目線としては病院や利用者、そのご家族などより深い関与があることを想定しております。

 

ホスピスランキング(2023年当社調べ)

当社では医療従事者のアンケート(当社調べ)を基に、各ホスピス事業者を、医療に対する対応力、終の棲家として利用者の目線で安心安全に過ごせるか?、事業者としての強靭性を評価したBCP力の3つの軸でランキングしています。今回は、終の棲家として利用者の目線で安心安全に過ごせるか?、この評価指標には、利用者目線でのコストパフォーマンスも含まれ、経済的に安心して過ごせるかも含まれています。

 

コスパ力の高さ(終の棲家として安心安全に過ごせるか?)

ホスピスとして日本で知られている業態は、住宅型有料老人ホームをメインとした居住系施設に、訪問看護・訪問介護ステーションを併設して運営されていますが、これがコスパ力の高さに事業者ごとに大きな差異をもたらします。利用者の目線では、安全安心にすごせる施設でありながら、どの程度の経済的な負担であるかという点も、大きな関心事となります。ここで、利用者が負担するホスピス出の費用について説明します。

 

医療・介護の個人負担 どの施設でも変わらずに掛かってくる費用としては、健康保険や介護保険の利用者負担金となります。これは法令で徴収を義務付けられており、病院を利用した時と同じく負担が必要です。ただし、生活保護での負担料免除や高額利用費の助成の申請などで、各ホスピスの相談員がどの程度親身に対応してもらえるかが、今回のコスパ力の高さに関わっています。

 

ホテルコストと言われる生活関連費用 老人ホームの家賃を含む住居費、食事代、光熱費や施設利用料を纏めてホテルコストと呼びます。ホスピスが住宅型有料老人ホームをメインとした居住系施設に、訪問看護・訪問介護ステーションを併設して運営されていることから、各ホスピスでホテルコストは千差万別となっています。ホスピスの利用料金の差異はこのホテルコストが決めると言えます。豪華な部屋や食事、プールなどの共用施設が、終末期の利用者の方に必要なものなのでしょうか?

 

医療従事者が選ぶ、ホスピス事業者で、コスパ力の高さをランキングしたものは、以下となります。

  • 第1位 医心館/アンビスホールディングス ☆☆☆
  • 第2位 ウェルホーム/Medeic;a Consulting Seal ☆☆
  • 第3位 ケアホームこむぎ/Leo Sophia Group ☆
  • 第4位 夢眠ホーム/夢眠グループCUCホスピス/CUC
  • 第5位 PDハウス/サンウェルズ
  • 第6位 CUCホスピス/CUC
  • 第7位 ファミリーホスピス/日本ホスピス
  • ランキング外 ナーシングホーム愛、ナーシングホーム事業者多数・・・

 

各ホスピスのコスパ力の高さについて、医療従事者のアンケートによれば、コスパ力の高いホスピス事業者は、医心館を運営するアンビスホールディングスとなりました。医療への対応力でもナンバー1なのに、コスパ力も高い・・・医心館の人気の理由が分かりますね。これは、医心館の設立の理念として、医療に困った方がだれでも利用できる施設というコンセプトを今でも大切にしているからで、お金のあるなしで医療の手が届かない方を無くしたいという経営の方針から、利用者負担費用を徹底的な経営努力で切り下げしているそうです。

 

コスパ力の高さについて、各項目として設定された「安心して過ごせる接遇、入居対応及び設備」についても必要な設備は具備しつつ、職員のレベルもようです。また「安全への配慮」についても医療従事者をうならせるホスピスでの工夫が随所にみられるそうで高得点となっております。また他の事業者の決定的な差異となったのが、利用者の家族目線や業者等の目線で気になる「交通アクセスの良さ、他機関の支援の受け易さ」であり、好立地かつ低コストを実現している医心館、だれにも真似できない出店戦略が観察されました。上記の評価項目を踏まえた「ホテルコストの合理性」において、他の事業者を寄せ付けない圧倒的な1位が医心館/アンビスホールディングスとなってります。

 

また、第2位のウェルホームですが、こちらは千葉県のターミナル駅徒歩圏の好立地な住宅型有料老人ホームにおいて、低価格なホテルコストを実現しています。まだホスピスの数が少ないものの、医心館と同じく医療法人を母体としたグループが経営しているからか、利用者へ優しい料金設定となっています。今後もウェルホーム増えて欲しいですね!!

 

また、3位のケアホームこむぎ/Leo Sophia Groupについては、医療法人グループが母体であることや、埼玉県北部であることで、コスパ力の高さが実現されています。従前から東京23区の方の受け入れが中心ということです。医療への対応力に加えて、コスパ力の高さでは従前から定評があり、今後楽しみなホスピス事業者であることは間違いありません。ケアホームこむぎもどんどん出店して欲しいですね!!

 

コスパ力の高さは、こちらも医療への対応力と同じく、介護施設として家賃等で利益を上げようとする事業者か、まじめに医療に取り組みする事業者かで、設計段階で異なる構造があるようでした。また、利用する方へ提供する価値が、医療なのか住居なのか、コンセプトや施設の取得・建築の在り方が事業者の発想で大きく異なっていることが分かりました。

医療に対する対応力に続き、終の棲家として利用者の目線で安心安全に過ごせるか?について、ホスピス事業者のランキングをお知らせしました。次回は、事業者としての強靭性を評価したBCP力のランキングをお知らせします。