不祥事の発生した社会福祉法人で内部統制を構築します!!本当に大丈夫か?社会福祉法人の理事長と事務担当の結託

不祥事の発生した社会福祉法人で内部統制を構築します!!本当に大丈夫か?社会福祉法人の理事長と事務担当の結託

(9月末のMeetUPはこちら。会計専門家の方も、社会福祉法人の指導に加わっていただけます)

 

前回、東京都墨田区で不正が発覚した社会福祉法人の改善支援に、理事に就任したことを紹介しました。こちらの法人は民事再生へ向けて、会計情報の整備と債務金額の確定を進めて参ります。しかしながら、発生した経営者不正に近い種類の社会福祉法人の理事長と事務担当の結託して、職権を乱用し契約を締結したこと、法人財産が法人実印の濫用により、私的流用されたことについて、社会福祉法人は本当に大丈夫かと疑問になります。

 

私がこの懸念を弁護士へ以下のメールで伝えており、それには、理事長や理事・評議員の主たるメンバーも含まれています。

 

弁護士へのメール内容

(弁護士)先生

どうぞよろしくお願いいたします。

 

7日~9日に現地でチームで訪問して、内部統制の要であります記帳等を進めて参ります。
帳簿上の各債権金額の確定や収支予測に寄与する会計データを収集いたします。

 

本フェーズで対応が必要か議論がありますが、内部統制の構築で特に理事長の独断による重要な契約等での職権の濫用に繋がる押印管理等の承認フローけん制機能が未設計であることが、常に気にかかっております。
弊方で支援実績があり、IPOされている企業では、社長・管理本部長も印章に直接触れることができず、ワークフローと押印管理簿の併用押印事務者の設定で、経営者不正等の起きる余地がありませんでした。


このような、内部統制の構築はIPO等で支援実績のある弊方では、日常的に構築している業務ですが、本質的には本法人ではこれが欠けているかと思います。


けん制機能・内部統制で、モニタリング的な記帳機能と併せて、防止的なワークフローと押印管理簿の併用押印事務者の設定につきましても、ご検討いただければ幸いです。

 

どうぞよろしくお願いいたします。
安武

 

社会福祉法人の運営が適切に管理されている状態

  • 法人の資金の流れ・動きを会計的に正確に記帳という事実確認
  • それらの事実が法人の定めた定款・運営方針に則り実施され、社会福祉法人の関連法規に照らして適切

CPA-Consultingでは、正確かつ適切な記帳を、月次単位で適時に実施することを提案しています。

また、会計事象の発生の原因となる取引について、法人の定めた定款・運営方針に則り実施されることを、効率的なワークフローで内部統制により担保することを推奨しています。

 

本当に必要な対策:ワークフローと押印管理簿の併用押印事務者の設定

前理事長等により、法人資金の私的流用が数億円単位で発生した東京都墨田区の社会福祉法人について、内部統制の構築強化のため、理事への就任を打診され、福祉の精神で支援することとしております。

 

こちらの法人については、経営者不正の属性に近い、内部統制を無視でき得る前理事長による財産流用不正ですが、クラウドツールによるワークフローなどの効率的な内部統制のデザインを前提として、印章等を理事長が占有しない体制等が構築できており、月次で外部のモニタリングが実施されていれば、不正等は起きえなかったとおもいます。

 

わたしは、ベンチャー企業でCFOとして就任する際は、必ず、印章(実印、銀行員、角印)を社長から預かります。そして、押印申請に基づく管理体制を構築し、社長や役員の私が印章に触れず、管理部門の担当が申請に基づいてのみ、押印して押印管理簿を記載する体制とします。
社長やCFOも勝手に印鑑を押して、契約等ができないのです!

 

社会福祉法人等の内部統制はデザインも古臭いもので、効率性や実質的な効果に課題があります。特に古い内部統制は経営者不正に対してWorkせず、多額の税金が投入された社会福祉法人等で理事長等の専横が発生するのです。CPA-Consultingでは主として上場企業等の統制で培っているノウハウを活用して、社会福祉法人等の内部統制の高度化に寄与していきたいと思います。

 

補助的な機能:記帳や月次決算を通じたモニタリング

CPA-Consultingで年度決算の緊急対応に成功した社会福祉法人の他のグループの社会福祉法人について、9月中旬にモニタリングで訪問しました。

決算以降、一切、記帳されておらず、管理されていない財産状況が管理され、早速、モニタリング結果を報告しています。

 

法人の資金の流れ・動きを会計的に正確に記帳するという管理について

税金等が投入された社会福祉法人で適切に、理事長や理事等が管理しているとはどのような状態を言うのでしょうか?これは、法人の資金の流れ・動きを会計的に正確に記帳という事実確認と、それらの事実が法人の定めた定款・運営方針に則り実施され、社会福祉法人の関連法規に照らして適切であるという2つを以て、法人の運営が適切に管理されていると言えます。

 

本項の墨田区の社会福祉法人においても、早急に、足元までの財産変動について、記帳や月次決算を通じてモニタリングを実施してまいります。

 

合同会社CPA-Consulting では一緒に働く仲間を募集しています!